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ドローン(UAV)レーザ測量で対応できる地形・範囲一覧

ドローン(UAV)レーザ測量(別名:UAV-LiDAR測量)は、従来の測量では難しかった様々な地形や広範囲において、高精度な3Dデータを効率的に取得できる技術です。植生が密な森林内部、複雑な河川の形状、災害現場のような危険な場所でも、オペレーターが離れた場所から、迅速かつ正確にデータを収集することを可能にしました。

この記事では、ドローン(UAV)レーザ測量が対応できる主な地形と範囲に焦点を当て、それぞれの環境でどのように活用され、どのような成果をもたらしているのかを具体的な事例を交えてご紹介します。

河川の
ドローンレーザ測量

植生が豊かで水面変動も大きい河川環境での測量は、従来の地上測量や有人航空測量では時間、コスト、安全性の面で多くの課題を抱えていました。ドローン(UAV)レーザ測量は、洪水対策のための河川断面の把握や、土砂堆積状況の正確な把握など、河川管理に必要な情報を効率的かつ網羅的に得ることができます。

ドローンレーザ測量
による河川測量の事例

洪水後の地形変化を短時間で把握

エアロ・フォト・センター相模川の測量
引用元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/information/etc/相模川における水部・河床測定グリーンレーザ・/)

エアロ・フォト・センターの事例では、グリーンレーザを搭載したドローンにより、相模川の中流域で水部と陸部を併せて高精度に計測しました。濁度1.5程度の比較的澄んだ水域では、深いところで約1.7mの深度まで河床の地形データを取得。シングルビームソナーとの比較においても、概ねZ方向のずれが少なく、河川管理の許容範囲内である0.3m以下の精度で測定可能です。

浅水域の底質調査を効率化

ビジュアル・システムズ河川測量
引用元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p595/)

ビジュアル・システムズの事例では、グリーンレーザと近赤外レーザを用いて、河川や海岸のリスクを抑えた効率的な測量を行いました。グリーンレーザで水の部分を、近赤外レーザで陸の部分を測量し、それぞれのデータを統合。河川底部の詳細な地形データを高密度で取得し、浅水域の底質分類や水深分布を効率的に把握できました。

参照元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p595/)

森林の
ドローンレーザ測量

植生の濃い山林での調査は、従来の地上測量や有人航空測量では時間、コスト、安全面で多くの課題がありました。しかし、ドローンにLiDARを搭載し、低空で高密度な点群データを取得できるドローン(UAV)レーザ測量は、これらの課題を解決する手法です。

ドローンレーザ測量による森林測量の事例

森林の「見える化」による森林管理と樹木情報の取得

ビジュアル・システムズ森林測量
引用元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p526/)

広大な森林の現況把握において、ドローン(UAV)レーザ測量により樹木の抽出、本数、胸高直径などの詳細な情報を高精度で把握できた事例です。AIや写真判読を組み合わせることで、個々の木々に属性データを付与し、「森林の見える化」を実現しました。

参照元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p526/)

針葉樹の間伐計画のためのデータ出力

HELICAM地形データ
引用元:HELICAM公式HP(https://www.helicam.jp/case/case01/)

人力での測量に限界がある針葉樹林の間伐計画において、ドローン(UAV)レーザ測量を導入した事例です。上空からのデータ取得で森林全体の状況を効率的に把握できるようになり、作業効率の向上と間伐計画の適正化が図られました。

参照元:HELICAM公式HP(https://www.helicam.jp/case/case01/)

災害現場の
ドローンレーザ測量

災害現場の状況把握は、一刻を争う、重要な課題です。人が立ち入りにくい危険な場所でも、ドローンが広範囲を効率的に測量し、高密度な3D点群データを瞬時に取得。被災地の全体像を迅速に「見える化」し、初動対応から復旧計画までを力強くサポートします。

ドローンレーザ測量
による災害地測量の事例

豪雨災害の被災地での測量例

Ace-1土砂災害現場でのドローン測量
引用元:Ace-1公式HP(https://www.ace-1.jp/works/310/)

2018年の西日本豪雨で被害を受けた広島県、岡山県、愛媛県を対象に、約50カ所でドローン(UAV)レーザ測量が行われました。測量にはYellowScan Surveyor Ultraが使用され、1カ所あたり1日~3日で作業が完了。人が立ち入りづらい土砂や家屋の残骸が散乱する現場でも、遠隔操作で見えない部分の被害状況を把握できました。

参照元:Ace-1公式HP(https://www.ace-1.jp/works/310/)

土砂災害で流出した土砂や地形の
変化を測量

ビジュアル・システムズ災害現場でのドローン測量
引用元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p662/)

土砂災害現場の調査でドローン(UAV)レーザ測量が導入されました。ドローン写真では困難な樹木下の地形や、人が立ち入りにくい現場の測量に対応するため、照射点密度の高いレーザと一眼カメラを同時に搭載し、測量を実施。流出土砂や樹木下の詳細な土砂地形をリアルタイムで解析できました。

参照元:ビジュアル・システムズ公式HP(https://visual-systems.jp/case/p662/)
【現場別】
公共測量の成果物に対応する
ドローンレーザ測量業者3選
山間・河川防災対策
公共測量なら
エアロ・フォト・センター
エアロ・フォト・センターの公式HP
引用元:エアロ・フォト・センター公式HP
(https://kkapc.co.jp/landing/)
水部を含む崩壊地の
精密3D化で防災対策を支援

水部を含む複雑な地形を、精密に把握。浅部はグリーンレーザ、深部はソナーを使用することで、河床の起伏を精密に可視化し、公共測量基準レベル500をクリア(※1)

砂防基盤図など、精密な3D図化が求められる測量に対応。国交省仕様に準拠した図化・地形図作成を、社内技術者が一貫して手がけている。

森林管理
公共測量なら
FLIGHTS
FLIGHTSの公式HP
引用元:FLIGHTS公式HP
(https://flightsinc.jp/)
森林資源量を精密に把握し
管理を効率化

単に「樹木下の地形を計測」だけでなく樹高・樹種・本数・材積を自社の技術と解析で算出可能。樹種分類や資源量推計専門の技術者チームが、写真測量から材積推計までを大幅に効率化

標識が置けないような急峻林でも、UAVレーザとドローンを適切に組み合わせ、後処理補正で公共測量基準±5㎝の精度(※2)を実測。

都市インフラ
公共測量なら
パスコ
パスコの公式HP
引用元:パスコ公式HP
(https://www.pasco.co.jp/biz/)
㎝精度の都市3Dデータで
行政の都市計画を支援

国交省「3D都市モデル整備プロジェクト」で50超の自治体データ(※3)を手掛けるなど、都市インフラ公共測量の行政案件で豊富な実績(※4)あり。

空中写真・レーザ・MMS点群を組み合わせ、壁面や道路脇も“抜け”なく3D化。出来上がったデータはCIM/BIM連携や日影・浸水シミュレーションに活用できる。

※1参照元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/事例紹介/)

※2参照元:FLIGHTS公式HP (https://lidar.flightsinc.jp/lp/liair/)

※3参照元:パスコ公式HP(2025年7月確認時点)(https://www.pasco.co.jp/pickup/plateau/)

※4参照元:IRBANK|株式会社パスコ(2025年7月確認時点)(https://irbank.net/chotatu/5013201004656)