ドローン(UAV)レーザ測量は、地形の3D可視化やインフラ整備、防災対策など、さまざまな分野で利用されており、近年ではグリーンレーザなどの高精度センサーを搭載したドローンの普及で、これまで測量が困難だった山間部や河川区域の調査での活用も進んでいます。
この記事では、国内でドローン(UAV)レーザ測量のサービスを提供する企業について、それぞれの技術的な強みや活用領域とともに紹介します。
グリーンレーザとシングルビームソナーを搭載したドローンを用い、水域や崩壊地の詳細な3D地形データを取得できる測量を提供しています。浅瀬や植生の多い山間部でも高精度なデータ取得が可能で、災害リスク評価や防災マップの作成に貢献します。日本各地のインフラ整備や防災を支えている企業です。
2016年に設立し、ドローン関連の総合サービスを展開しています。同社のドローン(UAV)レーザ測量は、森林や山間部など従来の手法では難しかったエリアにも対応できる点が特徴です。
ドローンとLiDAR技術を組み合わせ、植生の下に隠れた地形までも正確に把握可能。急傾斜地やGPS信号が届きにくい場所でも、安定した測量を実現しています。
1953年創業の空間情報ソリューション企業で、航空機や人工衛星、ドローンなどを活用した測量事業を国内外で展開しています。
同社のドローン(UAV)レーザ測量では、移動しながら地形をスキャンする測量システムや通常のLiDARでは測れない水中も可視化できるグリーンレーザを活用し、都市インフラを㎝単位で高精度に3D化することが可能です。
2016年に設立され、東京・渋谷を本社に全国および海外へ拠点を展開し、ドローンの開発からサービス提供まで一貫して行っているのが特徴です。2024年には世界的なドローン市場調査機関であるDrone Industry Insights(DRONEII)が発表した「ドローンサービス企業 世界ランキング2024」において、世界1位(※)に選出されました。
3D測量技術とソフトウェア開発を強みに、全国の公共・民間の土木建設分野を支援する測量会社です。1985年の創業以来、独自開発の測量ソフトや機材を活用し、ドローン、地上に設置して使う3Dレーザスキャナ、移動しながら地形をスキャンする測量システムなどを組み合わせた3D測量をワンストップで提供しています。
京都を拠点に全国対応している測量機器の販売・レンタルおよび測量支援サービスを手がける企業です。1978年の創業以来、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機やトータルステーションといった高性能機器を取り扱っているのが特徴です。3D点群データの測量から解析、成果物の納品までを一貫して担うワンストップ型のソリューションを提供しています。
北海道を拠点に、全国対応している企業です。空撮・測量・点検・農業解析などのドローンサービスを展開しています。2012年のドローン黎明期から活動を開始し、1,000件以上の対応実績があります(※2025年7月時点)。
数センチ単位の誤差で位置を特定できる測位技術(RTK)とレーザ測量(LiDAR)を組み合わせた高精度なドローン(UAV)レーザ測量を実施。標定点設置を省略しつつ、山間部や河川敷などの困難な環境でも効率的かつ精度の高い点群データを取得可能です。
東京都渋谷区に本社を構えるドローン飛行と3D測量技術を活用したソリューションを提供する企業です。2021年に設立されて以降、国内外に拠点を展開し、建設業界やインフラ管理分野に向けた効率的かつ安全性の高い業務支援を行っています。
ドローン飛行からデータ解析までをワンストップで提供しています。外部ベンダーとの調整や許可申請、初期設定、操作指導なども対応可能です。
沖縄県那覇市に本社を置く測量技術会社です。ドローン(UAV)レーザ測量やCIM(Construction Information Modeling)、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)など、先端技術を駆使した建設支援サービスを全国に提供しています。
那覇空港を起点に離島を含む各地に対応できる機動力があり、地域格差のない測量環境の実現に取り組んでいる企業です。
モバイル通信とドローン技術を掛け合わせたソリューションを展開しているKDDIグループの企業です。KDDIのLTE・5G通信網を活用した、遠隔操作や長距離飛行が強み。ドローンを活用した点検、監視、測量、物流、農業など、幅広い分野の課題解決に取り組んでいます。
広島と関東を拠点に、ドローンやヘリコプターを用いた測量サービスを手掛けている企業です。1993年の創業以来、公共測量からICT(Information and Communication Technology)施工支援まで、幅広いニーズに対応しています。2025年7月時点で、1,200件以上のレーザ測量実績(※)を誇ります。
愛媛県松山市に本社を構えるドローン開発と測量サービスの専門企業です。元々「松山ドローンサービス」として2017年に設立され、2022年に現在の社名へと変更されました。
自社で開発した長時間飛行型のドローンを用いて、山間部や離島といったアクセス困難な地域でも、効率的な調査・測量・物流を可能にしています。
40年以上の歴史を持つジオウィングは、土木・エネルギー分野の技術知見と、急峻地から大規模造成地まで全国対応できる機動力を活かした測量サービスを提供しています。
建設・土木分野を中心に、高精度な空間データを提供する企業です。同社はドローン(UAV)レーザ測量や航空写真測量に加え、各種3D測量機器の導入支援も手がけています。
YellowScan Voyagerや、水深測定に強いRIEGL VQ-840-GL、非GPS環境に対応するEmesent社のEmesent HoverMapなど、用途に応じた高性能な機材を使い分け、さまざまな地形や環境でドローン(UAV)レーザ測量が可能です。
鹿島建設株式会社は、ドローンやレーザ技術を活用して建設現場のデジタル化を推進する総合建設会社です。
LiDAR搭載UAVによる高精度測量や森林内自律飛行ドローン、Topazシステム搭載ドローンなど、多様な機材でインフラ点検から森林資源調査まで対応。効率化と安全性の両立を実現しています。
有限会社ユーアイ企画設計は、静岡県伊豆市を拠点に全国対応でドローンレーザ測量を行う技術企業です。
Matrice M210 RTK V2やPhantom 4 RTKなどの産業用ドローンを駆使し、地形や構造物を3Dデータとして高精度に可視化。地上測量との併用で効率と精度を両立し、インフラ整備や再エネ開発など幅広い現場で安全かつ迅速な測量を実現しています。
山佐株式会社は、ドローン技術を活用して建設・インフラ・環境分野の測量や点検を支援する企業です。
レーザースキャナーを搭載したドローンで高精度な3Dデータを取得し、現場の効率化と安全性を両立。i-Constructionにも対応し、現況把握から出来形検査までをワンストップでサポートしています。
ルーチェサーチ株式会社は、ドローンとレーザー測量を組み合わせ、森林調査から災害対応、河川計測まで幅広く手がける測量会社です。
独自カスタマイズ機材の高精度ドローンや先進的なレーザー機材を駆使し、現場を3Dで“見える化”。高精度なデータでインフラ保全や防災の現場を支え、全国規模でデジタル測量の可能性を広げています。
SANKI PLANは、福岡県久留米市を拠点にドローンを活用した空撮・測量・3Dデータ解析を行う測量会社です。
Hesai社製LiDARセンサー「FLIGHTS SCAN XT32」やRTK対応ドローンを使用し、森林や斜面など目視で把握しにくい地形や資源量を高精度に可視化。 森林資源調査や土木設計など幅広い分野で、効率的で信頼性の高い測量サービスを提供しています。
SkyLink Japanは、ドローンとLiDAR技術を活用し、測量・点検・農業など幅広い分野で産業現場の効率化を支援する企業です。
公共測量に対応する高精度なレーザー測量や、安達太良山での火山口調査など多様な実績を持ちます。高性能ドローンとLiDAR機器を組み合わせ、現場ごとの課題に合わせた測量ソリューションを提供しています。
金井度量衡株式会社は、ドローンやレーザースキャナーを活用した3D測量・点群計測を行う測量会社です。
UAVによる空撮から地上レーザー計測まで幅広く対応し、土木工事や防災、森林資源の調査など多分野で高精度データを提供。さらに、機材の提供からオペレーター派遣、データ処理まで一貫してサポートし、現場のデジタル化を推進しています。
株式会社ティ・エス・プランは、鳥取県鳥取市を拠点に測量・設計を行う企業。ドローンや3Dレーザースキャナーを使い、地形計測やインフラ点検を効率化しています。
鳥取・大山エリアでのドローン測量実績を持ち、Phantom 4 RTKやMatrice 600などの機体を活用。空中と地上のデータを組み合わせ、高精度な成果物を提供する地域に根ざした技術者チームとして、測量を通じて社会インフラや環境保全に貢献しています。
福岡発のアスキム株式会社は、ドローンとレーザー技術を活用した測量・解析を強みとする企業です。
UAV測量やBIM/CIM対応など、建設・インフラ分野のデジタル化を推進。端島(軍艦島)での護岸点検などの実績を持ち、森林資源調査にも対応可能。測量から3Dモデル化まで一貫して行い、地域の産業効率化と安全性向上に貢献しています。
HELICAM株式会社は、ドローンを活用した測量・点検・空撮を行う企業で、森林資源の調査からインフラ点検まで幅広く対応しています。
高精度なLiDARやRTK技術を駆使し、森林や法面など地上調査が難しい環境でも正確な三次元データを取得。安全性と作業効率を両立し、現場の課題解決と省力化に貢献するドローンサービス企業です。
水部を含む複雑な地形を、精密に把握。浅部はグリーンレーザ、深部はソナーを使用することで、河床の起伏を精密に可視化し、公共測量基準レベル500をクリア(※1)。
砂防基盤図など、精密な3D図化が求められる測量に対応。国交省仕様に準拠した図化・地形図作成を、社内技術者が一貫して手がけている。
単に「樹木下の地形を計測」だけでなく樹高・樹種・本数・材積を自社の技術と解析で算出可能。樹種分類や資源量推計専門の技術者チームが、写真測量から材積推計までを大幅に効率化。
標識が置けないような急峻林でも、UAVレーザとドローンを適切に組み合わせ、後処理補正で公共測量基準±5㎝の精度(※2)を実測。
国交省「3D都市モデル整備プロジェクト」で50超の自治体データ(※3)を手掛けるなど、都市インフラ公共測量の行政案件で豊富な実績(※4)あり。
空中写真・レーザ・MMS点群を組み合わせ、壁面や道路脇も“抜け”なく3D化。出来上がったデータはCIM/BIM連携や日影・浸水シミュレーションに活用できる。
※1参照元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/事例紹介/)
※2参照元:FLIGHTS公式HP (https://lidar.flightsinc.jp/lp/liair/)
※3参照元:パスコ公式HP(2025年7月確認時点)(https://www.pasco.co.jp/pickup/plateau/)
※4参照元:IRBANK|株式会社パスコ(2025年7月確認時点)(https://irbank.net/chotatu/5013201004656)