ドローン技術を活用して、インフラ点検や測量など、産業現場のデジタル化を推進している企業です。本記事では、FLIGHTS(フライト)の測量の特徴や事例、使用されている機材などを紹介します。
ドローン(UAV)レーザ測量、地上レーザ測量、写真測量を組み合わせ、現場に適した測量を提供。従来の航空写真測量や有人機では困難だった森林部や山間部でも、ドローンとレーザスキャナの活用により、地形や植生情報を高精度かつ効率的に取得できます。
植生の密度に影響されず、樹木下の地形までデータ化できる点が特徴。高性能なINS(ドローンの精密な動きや傾きを検知するセンサー)を搭載しているため、一時的にGPS信号を捉えられなくなっても、機体の位置や姿勢を正確に補正し続けることができます。
360度全方位型のレーザセンサーを搭載し、複雑な地形でも高精度なデータ取得が可能。取得したデータは、樹種ごとの本数・樹高・胸高直径をもとに材積を算出するなど、森林資源の把握に活用でき、要望に応じて、DEM/DSMなどの形式で成果納品することもできます。
ドローン(UAV)レーザ測量を依頼した事例が無かったため、代わりにFLIGHTSのドローン搭載型LiDARを導入した企業の事例を掲載しています。
FLIGHTSが提供するドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN XT32 M2X」を導入した事例です。
このモデルは、Hesai社の360度全方位型センサー「XT32 M2X」と、Inertial Labs社の高性能INS「INS-D」を一体化しているのが特徴です。事例では、石川エナジーリサーチ社の「Build Flyer」に搭載する形で導入されています。
植生下の地表面まで取得可能なマルチエコー方式により、広範囲な山間部の3D測定を効率化。デモ計測では、約1.5~1.6km×0.8kmの範囲を、わずか2フライト(計40~50分)で計測することに成功しています。
FLIGHTSが提供するLiDAR「FLIGHTS SCAN XT32」を導入した事例です。
茨城県の新星コンサルタントは、以前から他社製のドローン搭載型LiDARを導入していました。しかし、その機材は公共測量の性能要件を満たしていなかったため、測量部で新たな機材を探すことに。
従来1~3週間を要していた測量業務が、FLIGHTS SCANを用いることで1~2日で完了。作業時間はおおむね5~10分の1に短縮され、人的コストの削減にもつながりました。
樹木の下の地形も正確に把握できるレーザによる測距技術LiDARにより、伐採前の森林や植生の多い地域でも高精度な測量が可能です。
森林内の通信圏外や標識設置が困難な環境にも、UAV搭載型や手持ち型のLiDARを適切に使い分けて対応。点群データや航空写真を活用し、資源量調査から樹種分類、材積推計までの一貫対応が可能です。
当メディアでは、主要なドローン(UAV)レーザ測量業者を独自に調査。「山間・河川の防災対策」「森林管理」「都市インフラ」といった測量の目的とその現場ごとに適した業者を紹介しています。依頼先を検討する際の参考に、ぜひご活用ください。
世界的なドローンメーカーであるDJI(ディージェーアイ)や、国産のドローンを採用。レーザ測量機器は、自社開発したシステムを用いて測量を行っています。
インフラ点検や捜索救助など、産業用途に特化した高性能ドローンを使用しています。最大55分の長時間飛行や、高精度な位置情報をリアルタイムで取得する技術によるセンチメートル精度の測位が可能です。防塵・防水(IP55)仕様やセンサーの故障に備えて予備の機器を搭載する設計により、厳しい現場でも安定した運用を実現します。
ソニーグループのドローン「Airpeak S1」に、FLIGHTSのLiDAR「FLIGHTS SCAN」を搭載している製品です。Sony製のフルサイズミラーレス一眼カメラ『αシリーズ』や、産業用途に対応したアクセサリーを搭載可能。また、産業用途に対応した各種アクセサリーを搭載することにより、安定した飛行性能と高精度な撮影を実現できます。
石川エナジーリサーチ社が開発した国産の測量・インフラ点検用ドローン。軽量かつ堅牢な設計で、狭い場所や複雑な地形でも柔軟に対応可能です。AIによる自動航行・障害物回避機能を備え、少人数での現場対応を可能にする国産自律飛行システムを搭載しています。
FLIGHTSが開発した国産UAV搭載型レーザ機器。米Inertial Labs社と共同開発した高性能なINS(ドローンの精密な動きや傾きを検知するセンサー)を搭載し、加速度と回転の速さを測定できるセンサーにより正確な姿勢・位置計測を実現します。
軽量かつ高性能なUAV搭載型レーザ機器。森林調査や送電線検査、地形測量など幅広い用途に対応。DJI社製の業務用ドローン(例:M300 RTKなど)に無改造で搭載可能となっています。
ドローン(UAV)レーザ測量と組み合わせて使用されている機器です。
レーザ測量で求められる「レベル500・±5㎝」などの精度は、業者の実績や現場対応力によって大きく差が出ます。
当メディアでは、±5㎝精度のDEMを取得できるドローンレーザ測量会社を徹底調査。
「山間・河川の防災対策」「森林管理」「都市インフラ」といった測量の目的とその現場に適した業者を、それぞれ3社紹介していますので、依頼業者の検討にぜひご活用ください。
FLIGHTS(フライト)は2016年に設立された、ドローン技術を核とする総合サービス企業です。測量・設計、森林管理、インフラ点検、空撮など産業向けソリューションを幅広く展開し、ドローン販売や導入支援、運用代行、保険・保守、アプリ開発まで一貫して提供しています。
特に森林分野では、UAVレーザ測量を活用した「スマート林業」に注力。樹木下の地形計測や樹高・本数・材積の算出まで対応し、従来は困難だった山林での精密データ取得を実現しています。手持ちSLAMやバックパック型レーザも組み合わせ、高精度なデータを短時間で取得できるのが特長です。
| 会社名 | 株式会社FLIGHTS |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-19-12 道玄坂今井ビル6F |
| 電話番号 | 03-5860-1023 |
| 対応可能地域 | 公式HPに記載なし |
| HP | https://flightsinc.jp/ |
水部を含む複雑な地形を、精密に把握。浅部はグリーンレーザ、深部はソナーを使用することで、河床の起伏を精密に可視化し、公共測量基準レベル500をクリア(※1)。
砂防基盤図など、精密な3D図化が求められる測量に対応。国交省仕様に準拠した図化・地形図作成を、社内技術者が一貫して手がけている。
単に「樹木下の地形を計測」だけでなく樹高・樹種・本数・材積を自社の技術と解析で算出可能。樹種分類や資源量推計専門の技術者チームが、写真測量から材積推計までを大幅に効率化。
標識が置けないような急峻林でも、UAVレーザとドローンを適切に組み合わせ、後処理補正で公共測量基準±5㎝の精度(※2)を実測。
国交省「3D都市モデル整備プロジェクト」で50超の自治体データ(※3)を手掛けるなど、都市インフラ公共測量の行政案件で豊富な実績(※4)あり。
空中写真・レーザ・MMS点群を組み合わせ、壁面や道路脇も“抜け”なく3D化。出来上がったデータはCIM/BIM連携や日影・浸水シミュレーションに活用できる。
※1参照元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/事例紹介/)
※2参照元:FLIGHTS公式HP (https://lidar.flightsinc.jp/lp/liair/)
※3参照元:パスコ公式HP(2025年7月確認時点)(https://www.pasco.co.jp/pickup/plateau/)
※4参照元:IRBANK|株式会社パスコ(2025年7月確認時点)(https://irbank.net/chotatu/5013201004656)