鹿島建設は、ドローンやレーザー技術を活用して、測量やインフラ点検などの建設現場のデジタル化を進めている企業です。
本記事では、鹿島の測量の特徴や事例、使用されている機材などを紹介します。
鹿島建設のドローンレーザ測量は、レーザスキャナ(LiDAR)を搭載したドローンを使い、樹木の下や急斜面といった複雑な地形でも高精度に地形データを取得できるのが大きな特徴です。これにより、従来の写真測量では難しかった森林地帯や造成現場でも、地表の形状を正確に再現できます。 また、ドローンによる自動飛行で広範囲を短時間に計測できるため、測量作業の効率化と安全性の向上も実現。危険な場所への立ち入りが不要になり、作業コストの削減にもつながっています。 さらに、取得した3次元点群データは土量管理や施工計画、進捗管理などに活用され、現場のデジタル化(DX)を加速させています。精度とスピードを両立した鹿島建設のドローンレーザ測量は、建設現場の生産性向上を支える重要な技術のひとつです。
鹿島建設は、ドローンレーザ測量をいち早く現場に導入し、測量の精度向上と効率化を実現しています。ここでは、その具体的な活用事例を紹介します。
鹿島建設は、ドローン(UAV)を使ったレーザ測量をいち早く実用化した企業のひとつです。
代表的な事例として、大分川ダム建設工事では、ニコン・トリンブル社などと共同でドローンレーザ測量を実施。約13分の飛行で20ヘクタールを計測し、測定点の約90%で誤差±4.5cm以内という高精度を達成しました。森林地帯や急斜面など、従来の測量が難しい現場でも高精度な地形データを取得できる点が特徴です。
また、近年はクラウド型測量サービス「KUMIKI(くみき)」を活用し、現場データ処理の効率化とDX化を進めています。これにより、土量管理や施工進捗の可視化をスピーディーに行えるようになりました。
鹿島建設は、インフラ整備だけでなく、森林分野でもドローンレーザ測量技術を活用しています。
2024年には、自律飛行型ドローンを使った森林内レーザー計測を実施し、樹高や立木位置、胸高直径などを高精度に可視化する技術を開発しました。
この技術により、伐採前の森林や植生の多い地域でも正確な地形・資源データの取得が可能となり、森林資源管理やCO₂吸収量の把握など、環境分野への応用が期待されています。
鹿島建設株式会社は、ドローンやレーザ測距技術(LiDAR)を活用し、地形や構造物を高精度に把握する総合建設会社です。
ダムや道路などのインフラ整備はもちろん、森林資源の調査にも対応。UAV搭載型や地上型のLiDARを使い分け、伐採前の森林や急斜面などでも安全かつ効率的に測量を行い、資源量把握から解析まで一貫して実施しています。
当メディアでは、主要なドローン(UAV)レーザ測量業者を独自に調査。「山間・河川の防災対策」「森林管理」「都市インフラ」といった測量の目的とその現場ごとに適した業者を紹介しています。依頼先を検討する際の参考に、ぜひご活用ください。
鹿島建設では、目的に応じて複数のドローンを使い分けています。 森林内の計測にはDeep Forestry社製の自律飛行ドローン、広域測量にはニコン・トリンブルやルーチェサーチと共同開発したレーザスキャナ搭載UAVを採用。 また、Topazシステム搭載の自律飛行ドローンで、トンネルなど暗所の点検にも対応しています。
鹿島建設は、スウェーデンのDeep Forestry社製の自律飛行ドローンを導入し、森林内でのレーザ測量技術を高度化しています。このドローンは、GPS信号が届きにくい森林内部でも自律航行が可能で、搭載されたLiDARセンサーにより、樹木の位置や樹高、胸高直径、さらには下草の有無まで高精度に計測できます。従来は難しかった伐採前の森林調査や資源量の把握を、短時間かつ安全に実施できるのが特徴です。これにより、森林資源管理やCO₂吸収量の算定など、環境保全分野での活用が広がっています。
鹿島建設は、米国Near Earth Autonomy社の技術を基にした「Topazシステム」を搭載した自律飛行ドローンを導入しています。 この機体は、GPS信号が届かないトンネル内部や地下構造物などでも、LiDARとカメラによる自己位置推定(SLAM)で正確に航行できるのが特徴です。 暗所でもリアルタイムに3Dマッピングを行い、壁面や天井のひび割れ・変位などを自動で検出可能。 従来は人が立ち入って行っていた危険な点検作業を、ドローンが安全かつ効率的に代替することで、インフラ点検の省人化と精度向上を実現しています。
鹿島建設は、ニコン・トリンブルおよびルーチェサーチと共同で、レーザスキャナを搭載したUAV(無人航空機)による測量技術を開発しました。 このシステムは、GPSやジャイロセンサーと連携して機体の位置や姿勢を高精度に把握し、地表の3次元点群データを取得します。 従来の測量のように多数の基準点を設置する必要がなく、わずか十数分の飛行で広範囲を高精度に計測できるのが特徴です。
レーザ測量で求められる「レベル500・±5㎝」などの精度は、業者の実績や現場対応力によって大きく差が出ます。
当メディアでは、±5㎝精度のDEMを取得できるドローンレーザ測量会社を徹底調査。
「山間・河川の防災対策」「森林管理」「都市インフラ」といった測量の目的とその現場に適した業者を、それぞれ3社紹介していますので、依頼業者の検討にぜひご活用ください。
鹿島建設株式会社は、1840年(天保11年)創業の老舗建設会社で、国内外で土木・建築・環境・インフラ整備など幅広い事業を手がけています。
安全・品質・環境を重視した事業運営を行いつつ、最近ではデジタル技術(ICT、ドローン、AI)を活用した現場改革を推進。持続可能な社会づくりを意識した企業として、社会インフラから都市開発、環境保全まで広い視野で事業を展開しています。
| 会社名 | 鹿島建設株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区元赤坂1-3-1 |
| 電話番号 | 03-5544-1111 |
| 対応可能地域 | 公式HPに記載なし |
| HP | https://www.kajima.co.jp/ |
水部を含む複雑な地形を、精密に把握。浅部はグリーンレーザ、深部はソナーを使用することで、河床の起伏を精密に可視化し、公共測量基準レベル500をクリア(※1)。
砂防基盤図など、精密な3D図化が求められる測量に対応。国交省仕様に準拠した図化・地形図作成を、社内技術者が一貫して手がけている。
単に「樹木下の地形を計測」だけでなく樹高・樹種・本数・材積を自社の技術と解析で算出可能。樹種分類や資源量推計専門の技術者チームが、写真測量から材積推計までを大幅に効率化。
標識が置けないような急峻林でも、UAVレーザとドローンを適切に組み合わせ、後処理補正で公共測量基準±5㎝の精度(※2)を実測。
国交省「3D都市モデル整備プロジェクト」で50超の自治体データ(※3)を手掛けるなど、都市インフラ公共測量の行政案件で豊富な実績(※4)あり。
空中写真・レーザ・MMS点群を組み合わせ、壁面や道路脇も“抜け”なく3D化。出来上がったデータはCIM/BIM連携や日影・浸水シミュレーションに活用できる。
※1参照元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/事例紹介/)
※2参照元:FLIGHTS公式HP (https://lidar.flightsinc.jp/lp/liair/)
※3参照元:パスコ公式HP(2025年7月確認時点)(https://www.pasco.co.jp/pickup/plateau/)
※4参照元:IRBANK|株式会社パスコ(2025年7月確認時点)(https://irbank.net/chotatu/5013201004656)