ドローンレーザ測量は、ドローンを飛行させて上空から地形などを計測するため、雨や風などの天候によって実施できない場合があります。また、飛行できる状況であっても、気象条件によっては計測データの品質に影響することがあります。
計測日を決める際や工事の工程を組む際には、天候による影響を理解しておくことが大切です。本ページでは、天候がドローンレーザ測量に与える影響や計測日の決め方、発注時に確認しておきたいポイントについて解説します。
国土地理院の「UAV搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案)」では、UAVレーザ測量の実施にあたり、飛行条件や天候などを考慮して適切に工程を管理することが求められています。
ドローンレーザ測量では、主に次の2つの観点から天候を確認することが重要です。
そのため、測量を依頼する際は、天候によって計測が延期になる可能性も考慮してスケジュールを組む必要があります。
ドローンレーザ測量では、天候によって飛行の可否が左右されるだけでなく、レーザ計測や取得データの品質にも影響が生じる場合があります。ここでは、雨・霧・雪、風による影響を解説します。
雨や霧、雪などの気象条件は、ドローンの飛行安全性やレーザ計測に影響する場合があります。
例えば、雨や霧などによって視界が悪くなると、周囲の状況を十分に確認できず、安全な飛行が難しくなることがあります。また、降雨や霧などの気象条件によっては、使用する計測機器や現場の状況に応じて、計測結果に影響が生じる可能性があります。そのため、悪天候時の運用条件やデータ品質の確認方法について、機器の仕様や測量会社の基準を事前に確認しておくことが大切です。
国土交通省航空局の「航空局標準マニュアル01」では、雨天時や視程が十分に確保できない場合の飛行について制限が示されています。ただし、具体的な飛行条件は、適用するマニュアルや使用する機体の仕様などによって異なります。
そのため、雨や霧が発生している場合や、降雨が予想される場合は、機体の取扱説明書や適用する飛行ルールを確認したうえで、飛行の可否を判断する必要があります。
また、雪についても、視界や機体の運用条件、計測機器への影響などを考慮して判断することが大切です。
風が強い場合、ドローンの姿勢や飛行経路が安定しにくくなり、安全に飛行できないことがあります。また、計画した飛行経路や計測条件を維持しにくくなることで、データ取得に影響が生じる場合もあります。
国土地理院の「UAV搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案)」では、標準的な計測諸元の一つとして、運航可能最大風速を5m/s以下としています。ただし、これは巻末資料に示された標準値であり、すべての機体や現場に一律に適用される飛行制限値ではありません。
実際に飛行できる風速は、適用する飛行マニュアルや機体の仕様、現場の風況などによって異なります。測量を依頼する際は、使用機体の耐風性能だけでなく、測量会社が設定している飛行中止・延期の判断基準も確認しておきましょう。
ドローンレーザ測量では、天候だけでなく、GNSSの受信状況なども測量精度に関わる重要な要素です。
GNSSは、人工衛星からの信号を利用して位置を求めるシステムです。ドローンレーザ測量では、機体の位置情報などを取得するために利用されます。
衛星の配置や上空の遮蔽物、受信環境などによっては、測位に必要な情報を十分に取得できない場合があります。そのため、計測日を決める際には、天候の確認に加えて、受信可能な衛星数や測位条件についても確認することが重要です。
GNSSの受信状況は、雨や風による飛行への影響とは別に確認すべき項目です。天候だけで測量精度が決まるわけではないことを理解しておきましょう。
ドローンレーザ測量を計画する際は、天気予報だけでなく、現場の状況や機体の仕様なども考慮して計測日を決めることが重要です。
国土地理院のマニュアルでも、作業予定日の気象条件や受信可能な衛星数などを踏まえた日程の検討が示されています。
計測日を決める際は、作業予定日の天候や風の状況を確認するとともに、GNSSの受信状況なども考慮します。
また、現場の地形や周辺環境によっても飛行条件は異なります。山間部や森林などでは、現地の状況を踏まえた飛行計画を立てることが大切です。
天候が変化する可能性も考慮し、必要に応じて予備日を設けておくと、計測が延期になった場合にも工程を調整しやすくなります。
飛行前には、天気や風速などの気象条件を確認し、安全に飛行できるかを判断します。
あわせて、建物や樹木などの障害物、周辺の電波環境、離着陸場所の状況なども確認することが重要です。
天候が急変した場合や、事前に想定していた飛行条件を満たさない場合には、無理に計測を実施せず、安全を優先して判断する必要があります。
ドローンレーザ測量では、天候によって計測日を変更しなければならない場合があります。そのため、発注者と測量会社の間で、延期の判断基準や連絡方法、日程の再調整方法を事前に共有しておくことが大切です。
特に、工事の施工管理や後続工程に関わる測量では、計測の延期が全体のスケジュールに影響する可能性があります。計測日だけでなく、データの納品予定日も含めて工程を確認しておくと安心です。
ドローンレーザ測量を外注する場合は、天候による計測の中止や延期に備えて、事前に測量会社へ確認しておくと安心です。
具体的には、次のようなポイントを確認しましょう。
これらの条件を事前に確認しておくことで、計測日の変更による影響を把握しやすくなり、工程の遅延リスクにも備えられます。
また、測量の精度は天候だけで決まるものではありません。使用する機材や測量方法、現場環境、データ処理なども関係するため、依頼する業務に必要な精度や成果物についても、測量会社と事前に確認しておくことが重要です。
ドローンレーザ測量は、雨や霧、強風などの天候によって飛行が難しくなったり、計測データの品質に影響が生じたりする場合があります。そのため、計測日を決める際は、天気予報だけでなく、現場の状況や使用する機体の仕様を踏まえて判断することが大切です。
また、測量精度にはGNSSの受信状況や使用機材、測量方法なども関係します。天候以外の条件についても、事前に確認しておきましょう。
ドローンレーザ測量を依頼する際は、天候による中止・延期の判断基準や、延期時の対応、納品スケジュールへの影響を測量会社に確認しておくと安心です。事前に条件を共有しておくことで、計測日の変更に備え、工事や調査全体の工程を管理しやすくなります。
水部を含む複雑な地形を、精密に把握。浅部はグリーンレーザ、深部はソナーを使用することで、河床の起伏を精密に可視化し、公共測量基準レベル500をクリア(※1)。
砂防基盤図など、精密な3D図化が求められる測量に対応。国交省仕様に準拠した図化・地形図作成を、社内技術者が一貫して手がけている。
単に「樹木下の地形を計測」だけでなく樹高・樹種・本数・材積を自社の技術と解析で算出可能。樹種分類や資源量推計専門の技術者チームが、写真測量から材積推計までを大幅に効率化。
標識が置けないような急峻林でも、UAVレーザとドローンを適切に組み合わせ、後処理補正で公共測量基準±5㎝の精度(※2)を実測。
国交省「3D都市モデル整備プロジェクト」で50超の自治体データ(※3)を手掛けるなど、都市インフラ公共測量の行政案件で豊富な実績(※4)あり。
空中写真・レーザ・MMS点群を組み合わせ、壁面や道路脇も“抜け”なく3D化。出来上がったデータはCIM/BIM連携や日影・浸水シミュレーションに活用できる。
※1参照元:エアロ・フォト・センター公式HP(https://kkapc.co.jp/事例紹介/)
※2参照元:FLIGHTS公式HP (https://lidar.flightsinc.jp/lp/liair/)
※3参照元:パスコ公式HP(2025年7月確認時点)(https://www.pasco.co.jp/pickup/plateau/)
※4参照元:IRBANK|株式会社パスコ(2025年7月確認時点)(https://irbank.net/chotatu/5013201004656)